サヤ取り

サヤ取りとは

個別株における、サヤ取りとは、2銘柄を同時に両張り

(違う銘柄を建てる)し、サヤ(価格差)の開閉により利益を得ることです。

マーケットニュートラル(株の上下によるリスクがないこと)で行う

投資法なので、非常に荒れた相場では最小限のリスクですみます。

難しいですね・・・簡単に!

サヤ取りは別名、ペアトレードなんて言っています。

2つの連動する銘柄・・・例えば、電気会社が日本には何社か上場して

いますが、日本の電気代は全国であまり変わらないため、会社の成長率

決算の内容はほぼ似たような感じになります。

株価も似たような感じで推移します。

この似たような動きをする、ペア(2つの銘柄)を探すことに、サヤ取りは

一番力を入れます。

連動性がよく、たまに1銘柄が不規則な(イレギュラーな)動きをしたときに、

両張りするのです。

不規則な(イレギュラーな)動きをした株は市場のシステムにより

元に戻ろうとするので、戻った分だけ利益になります。

数字で例えると以下の通りです。

連動性のある2銘柄、A銘柄とB銘柄があるとします。

A銘柄が200円の時、1000枚のカラ売りを行い、B銘柄が100円の時、

1000枚の買いを入れます。

この場合のサヤは100円です
(A銘柄の株価 - B銘柄の株価 で 200円-100円=100円)

A銘柄  ・200円×1000枚で カラ売り 20万のポジション

B銘柄  ・100円×1000枚で 買い   10万のポジション

ここで、A銘柄が5円上がり、B銘柄が10円上げると、サヤは95円です
(A銘柄の株価 - B銘柄の株価 で 205円-110円=95円)

A銘柄  ・205円(200円+5円)×1000枚で  20万5千円

B銘柄  ・110円(100円+10円)×1000枚で 11万円

になり、A銘柄は「カラ売り」なので、上がれば損が出ます。

しかし、B銘柄は「買い」なので、上がれば利益が出ます。

A銘柄
20万-20万5千円=-5千円(5千円の損)

B銘柄
11万-10万=1万(1万円の利益)

A銘柄とB銘柄の差し引きで、5千円の利益が出ます。

ようするに、サヤが100円から95円に縮小したことにより、利益が出た

ことになります。

サヤが広がると思えば、A銘柄買いの、B銘柄カラ売りをするのです。

サヤの拡大、縮小によるイメージができたでしょうか?


サヤ取りのペア探し

・サヤ取りはペア銘柄探しが重要と述べましたが、どのように探して

いくのか?


まず、値動きが似たものを探すのですが、スクリーニングソフトで

探すのが簡単です。

もちろんVBやエクセル、VBAなどで自作してもいいですが、探し方は

相関係数(1に近づくほど相関性が高い)を比べていくだけです。

視覚的にグラフに表したいのであれば、散布図から回帰直線を

エクセルで作成すれば見ることができます。

日足のデータはヤフーからでも取れますが、日中足になると自分で

データを集めないと難しいでしょう。

デイトレードでサヤ取りを行う場合は、日中足が必要です。


(「自作無料ツール」の項目で日中足を自動で習得するソフトをupしています)


サヤ取りに適した銘柄

値動きが激しくない、大型株などの出来高が多い銘柄を選択しましょう。

大口が買っていているような大型株は、出来高の多さと長期運用がされ

やすいので、波のリズムがなだらかになり、サヤ取りがやりやすいから

です。


サヤグラフ

相関性が高い銘柄を選定できたら、サヤグラフというものを

書いていきます。

サヤグラフとは、2銘柄の動きと、サヤの縮小、拡大を一つのグラフに

書いたもので、視覚的にサヤの動きを捉える事ができます。

サヤグラフを見ると、縮小と拡大に規則性があることに気づき、2銘柄の

サヤが正規分布していることが予想できます。

後は、何パーセントの確率で、このような現象は発生しないということや

パーセント点などを使い数字で表した物がシグナルになるのです。


あまり、詳しく書くと確率統計学の勉強がかなり必要になってくるので、

必要最低限のことだけ書いています。


具体的な取引方法は追々説明していきます。



サヤ取りペアの探し方

サヤの予測(確率統計学)

正規分布からみたサヤの予測

サヤグラフの書き方

NT倍率を使ったサヤ取り

ベキ分布とサヤ取り



投資を始める前に
投資法を学ぶ
分析方法など
自作無料ツール
オススメ・グッズなど
その他